TOPICS026:見どころ紹介+ショップ情報――エスプリはディテールに宿る(最終回) 16.06.2018

ボンジュール!皆さん。ゴールデンウィークとともに始まった本展も、梅雨空の下、余すところ一日となりました。作品の日本到着から数えると、およそ半年を経過しています。そして、サヴィニャックが《牛乳石鹸モンサヴォン》の原画(1948年)を手がけてから、実に70年の歳月が流れました。
連載記事「見どころ紹介+ショップ情報」を締め括る今回は、どれほど月日が経っても褪せないサヴィニャック作品の魅力を、ギャラリー・トークや記念講演会、図録でもほとんど触れなかった「印刷技法」に探る、という観点で綴りたいと思います。展覧会をすでにご覧いただいた方は、作品・展示を思い起こしながら、また、明日の最終日が心待ちの皆さんと、これから三重・兵庫・広島の各館で観覧される人々には、ささやかな鑑賞ガイドとしてお読みいただければ幸いです。

19世紀末に始まるヨーロッパの近代ポスターは、サヴィニャックの最盛期(1950~1960年代)、引き続く1970年代の半ばまで、リトグラフによるものが主流でした。「版・インク・紙の関係」で言うと、「平版」に分類されるリトグラフは、色が鮮やかなうえ、大きな版で多くの枚数を刷ることに適しているため、必然的にポスターで多用されたのです。その開発・制作の中心がフランス、とりわけパリは最大の拠点に他なりません。フランスは、造形芸術としての刷り物(版画)の優れた伝統も有するので、商業広告もしくは美術作品、あるいは両方を得意とする一流の美術印刷所が、「リトグラフによる芸術性の高い印刷物」の発展に寄与しています。A. M. カッサンドルやサヴィニャックのポスターは、こうした風土の賜物、として良いでしょう。いみじくも「石版」と訳されるように、リトグラフにおいては、表面をざらざらにした石灰石(版)に油性クレヨンで絵や文字を描き(直描)、アラビア・ゴムを塗って「製版」を行います。ゴムはクレヨンと反応して油を、石の成分にも反応して水を引き寄せる性質を示します。次に、石(版)を水で濡らし、油性インクを載せると、水と油がはじき合い、クレヨンで描かれた部分だけにインクが付き、そのイメージを紙に刷る、これが「印刷」の仕組みです。但し、この方法では、リアルで細かい表現が難しいため、商業広告の場合、直描ではなく、イメージの転写や、金属版を用いたリトグラフが台頭しました。

カッサンドルが活躍した時代(1920~1930年代)は、繊細な調子を生み出すのにエアーブラシが用いられ、近寄って見ると、その巧みな使い方――非常に小さな「点」の集まりによって、陰影・濃淡が作られていることに気付かされます。ところがサヴィニャックは、若い頃からエアーブラシが大の苦手でした。よって、リトグラフならではの「勢いのある筆さばき」「柔らかなクレヨンづかい」を活かす表現に徹し、そのディテールは、大らかな風情を湛えます。

その後、リトグラフの原理を発展させ、大量印刷、写真のような表現が可能な「オフセット印刷」(平版)が考案され、アメリカや日本の場合、戦前から商業広告を席巻します。これは、写真による製版と、版と紙を密着させない印刷を特徴とし、特に刷りの工程は、筒型の金属板に水をつけ、インクを塗って、やはり円筒状のゴムにイメージを転写してから紙に印刷する、という画期的な方法でした。軟らかいゴムは、細かい陰影・濃淡を表すのに適しており、筒が回る輪転機の導入で、印刷物がより早く、より多く刷れるようになったのです。オフセット印刷は、虫めがねで観察すると、独特の「網のような点」が見えます。

こうした状況にあって、歴史的に「リトグラフの美術印刷」を誇ったヨーロッパ、とりわけフランスでは、「写真製版+金属板リトグラフ」という発展的な折衷技法が実践され、結果的に商業広告におけるリトグラフの存続が図られました。本展の出品作品としては、《オリヴェッティ レッテラ22》(1953年)が該当し、いかにもサヴィニャックらしい、言い換えると素朴なリトグラフ表現の人物と、当時の工業製品のカタログから切り取られたような写真製版のタイプライター、そのパッケージが対比を成し、珍しいタイプのポスターと言えます。人物を彩るタイプライターの二色フォント、企業・製品のロゴマークの部分は、刷りこそリトグラフですが、もちろんサヴィニャックの直描ではなく、彼の指示に従って転写され、製版の実際は美術印刷所の画工に帰せられます。

商業リトグラフの黄金期を牽引したカッサンドルは、さまざまな理由が重なって、1968年、67歳でピストル自殺の露と消えました。巨匠を精神的に追い詰めた理由の一つに、フランスにも押し寄せた「リトグラフ広告の凋落」があった、と言われています。緻密で完璧なグラフィックを再現する古典的な技法、デザイナーを納得させる手わざと美術印刷所の粋――「リトグラフのポスター」の時代が間もなく終焉する、と予見し、耐えがたい絶望を感じた、と解釈して良いでしょう。その頃、われらがサヴィニャックも、アート・ディレクター制度、写真を全面に打ち出したポスターの敷衍で、戦々恐々たる思いに囚われるようになった1970年代を目前にしています。

その代わり、affichiste(ポスター作家)としては、製版・印刷技法の如何にかかわらず、イラストレイティヴな作風を貫き、自身もクライアントも再起を賭けた《前へ、シトロエン!》(1981年)で花を咲かせた翌年、トゥルーヴィル=シュル=メールへ転居。さらに20年間、ポスター制作の方法、ひいてはコミュニケーション・デザインがデジタルの時代に突入するのを横目で見ながら、相変わらずのスタイルを守り、穏やかなペースで創造を続け、2002年に94歳の大往生を遂げました。

 

そんなレイモンが生涯大切にした「フランスのエスプリ」「パリにかけたポスターの魔法」を、当館の最終日は展覧会場で、印刷技法を始め、作品のディテールのなかに読み解いていただければ幸甚です。(完)

[ミュージアム・ショップからご挨拶]

ミュージアム・ショップからの最後のお知らせは、本展図録のご紹介となります。

 

●本展図録:ハード・カヴァー/全264ページ:税込2300円
日本で開催されるサヴィニャックの個展としては最大規模、200点以上の出品作品・資料の画像、項目・作品・トピックス解説を散りばめ、3本のテキスト、詳細な年表、文献リスト、巻末データと大変充実した内容です。監修者のティエリー・ドゥヴァンク(パリ市フォルネー図書館学芸員)による「サヴィニャック、パリの魔術師」は日仏対訳、他のテキストは、解説を含めて日英併記(年表のみ日本語)。詳しい内容は、こちらをご覧ください。

宇都宮美術館ミュージアム・ショップでは、サヴィニャック展の公式図録・グッズのほか、ショップ内の取り扱い商品を、
※通信販売+全国配送
いたします。
詳しくは、下記までお問合せください。
直通TEL.028-666-8585
E-MAIL:utm_ms@icloud.com
なお、
※サヴィニャック関係の商品は、最終日6月17日のみの扱いとなりますので、ご注意ください。

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TOPICS024:見どころ紹介+ショップ情報 その⑤ 11.06.2018

ボンジュール!皆さん。当館での本展も、余すところ1週間となりました。月日が経つのは、まことに早いものです。
今回の「見どころ紹介」は、展示を未見の方々、そして今週いっぱいの間に、もう一度、観覧を考えておられるリピーターの皆さんにも、これまで触れていなかった「必見のポイント」をご紹介したいと思います。

展覧会の導入となる「中央ホール」から見て、向かって右側の「会場1」は、入口にサヴィニャックが世界へ羽ばたくきっかけとなった《ヴィルモとサヴィニャック ポスター展》(1949年)のイメージを、作品よりも大きく「ウェルカム・サイン」として使っていますが、我らがレイモンは、花を手にした「右側の赤い人物」です。ヴィルモ(左側の青い人物)との違いは「口ヒゲ」の有る無しで、これにまつわるエピソードは、それまでヒゲを蓄えていなかったサヴィニャックが二人展の際に、世間に朋友のヴィルモと区別してもらうために、ポスターのなかの自身にヒゲを付し、以降、それが彼のトレードマークになった、というもの。
この時、サヴィニャックは41歳でした。本展では、さらに遡って「ヒゲのないレイモン」――それも幼少期から青年期までの姿を、貴重な記録写真に探っています。いずれも小さな写真のため、まとめて「1枚の額」に収めており、その向かい側にある年譜とともに、「パリの下町に生まれた少年が、どんな経緯でフランスを代表するポスター作家になったのか」「最初はどの仕事も長続きしなかったけれども、そんな経験が後年における創作の糧となった」ことを、読み解いていただければ幸いです。

あわせて、すでに取り上げた「A. M. カッサンドルのアシスタント時代」の仕事、その後、フリーランスの立場で手がけた「サヴィニャックらしさ」が窺われる1940年代の作品にも注目。これらには、単純化された動物・人間のイメージ骨太だけれども手描きならではの柔らかい線の表現特定の色による平明なコンポジションなど、《牛乳石鹸モンサヴォン》(1948/1950年)に見るサヴィニャックの特質がすべて現れています。「指さすヒト」の原型も、雑誌の表紙に登場しました。

しかし、同じ展示室内の他の作品群は、編年的にではなく、あえて類似のテーマや、本展の組み立ての根幹を成す「モティーフの括り」に沿って並べています。と言うのも、サヴィニャックの場合、モンサヴォンで確立し、世の中にも字義通り受け止められた自称「ヴィジュアル・スキャンダル」(物議を醸す視覚表現*)というスタイルは、そのインパクトが古めかしく感じられるようになっても、晩年に至るまで踏襲されたからです。いかに「ノン・コミッションド」(自主制作*)のポスター原画を出発点とし、原画に対するこだわりを持って制作したにせよ、基本的に商業美術は、多様な広告対象とクライアント、変転する時代、不特定多数の観客がポスターの向こう側に存在するので、理論に裏付けられた普遍性を目指さず、しかもこのような表現を貫いたサヴィニャックのあり方は、かなり特異だったと言えます。
(*)「ヴィジュアル・スキャンダル」「ノン・コミッションド」については、「サヴィニャックをめぐる言説」を参照

再び中央ホールに戻り、今度は向かって左手の「会場2」に目を向けてみましょう。展示室の入口には、電器メーカー「フリジェコ」のシリーズから抽出した「指さすヒト」の人形、ウェルカム・サインは《イル・ジョルノ紙》(1956年)を選びましたが、どちらも独自なスタイルの開花、並びに様式化を示唆しています。

こちらの展示室に関しては、随所で試みた「原画とポスターの並置」に留意してください。フランスの近代ポスターにおける「アイディア・スケッチがポスターになるまでの工程」は、「サヴィニャックとともに旅を その③」で記したため、ここでは詳細を割愛しますが、特にサヴィニャックについて興味深いのは、一口に「原画」と言っても、目的によって、さまざまなサイズと完成度のものがあり、そのすべてが解明されていない点でしょう。たとえば、スケッチに近い原画、いわゆる(作家の肉筆とされる)ポスター原画、製版の一段階前と思しい(印刷の現場に最も近い)ポスター原画は、「サヴィニャック作品」として刷られるポスターと、必ずしもディテールが合致しません。また、入念な検討・推敲を通じて、完成に至る段階を示すものとは言い難い印象です。

事実、「ウット毛糸」のコーナーでは、右端の小ぶりな原画(1949年頃)と、ドアノーによる左端の写真(1950年)に見る大きな原画は、かなり違う点に誰もが気付かされます。

右から二番目のポスター(1949/1951年)と、それに基づいて42年後に作家自身が再制作した不思議なデザイン画(1993年)も同様。結論から言えば、サヴィニャックは、決して「緻密なアプローチを追求する理詰めのグラフィック・デザイナー」「鋭い感覚で采配を振るやり手のアート・ディレクター」ではなく、どこまでも「爛漫なヴィジュアル・スキャンダルに透徹したポスター画家」でした。よって、こうした「原画のばらつき・ポスターとの不一致」が生じ、広告の発表後、「プロジェクトの起承転結を系統的に保存・自己分析したわけでもなかった」と考えられます。

別のコーナーには、まさにサヴィニャックならではの「放逸な典型」を表象する「指さすヒト」の原画とポスターがずらりと並びます。ちなみに、これらの指が揃って「右を差す」理由は、「サヴィニャックの色 その③ 」で解説した「文字列が左から右へと記される欧文の性質」と関係しており、事例としては少ない「左を差す」タイプ――たとえば《ペルネル(毛糸):これさえあればバッチリ》(1965年)も、「毛糸玉が手編みの衣類になった」という筋書きからすると、やはり「左(毛糸)から右(全身が手編みの人間)へと視点が動く」構図に他なりません。

[本展グッズのご紹介]
ミュージアム・ショップから今回は、グッズ2種、及び本展図録を改めて紹介いたします。

●A4版ダブルファイル:税込680円
「半額料金パス」を意味する「半身の男女」のアイディアが秀逸な作品に基づく商品で、表紙は「ムッシュ」、中面右側に「マダム」を配し、左側には元になった《フランス国有鉄道》ポスターの画像を入れました。ベースとなる色が濃いブルーなので、クリアファイルでありながら中の書類が透けず、2つのポケットは容量もたっぷり。

●フランス製ポストカード(各種):税別150円
公式グッズのポストカードは、どれも「出品作品」によりますが、それだけでは飽き足らないサヴィニャック・ファンの方々もおられることでしょう。ついては、「他のサヴィニャック作品」をグッズとして購入できるよう、フランス製のポストカードを用意しました。幾つかの種類があるなかで、ここでは晩年の《ショーモン国際ポスター展》《トゥルーヴィル笑いの大衆芸能祭》を紹介します。

●本展図録:ハード・カヴァー/全264ページ:2300円
200点以上の出品作品・資料の画像、項目・作品・トピックス解説を散りばめ、3本のテキスト、詳細な年表、文献リスト、巻末データと充実した内容です。初会場の練馬区立美術館では、最終日に売り切れとなりましたので、ぜひお早めにお求めください。幸いにも当館では、下記の通り「通信販売+全国配送」を承っております。

宇都宮美術館ミュージアム・ショップでは、サヴィニャック展の公式図録・グッズのほか、ショップ内の取り扱い商品を、
※通信販売+全国配送
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詳しくは、下記までお問合せください。
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※サヴィニャック関係の商品は、展覧会期中(最終日6月17日)のみの扱いとなりますので、ご注意ください。

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TOPICS020:見どころ紹介+ショップ情報 その④ 31.05.2018

ボンジュール!皆さん。梅雨入りも間近い5月末日となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
前回の「見どころ紹介」では、「壁に多数のポスターが並ぶ空間」に変化をもたらす「展示ケース」に目を向けたので、引き続きその中身を取り上げたいと思います。

まず、4期にわたって「めくり公開」を進めている2冊のスケッチブックのうち、大きい方(左側)は、最晩年に手がけた肉筆の仕事を確認できる点で、きわめて貴重です。但し、テーマが多岐に及び、必ずしも最初のページから順を追って使ったわけではなく、別の紙に描いたスケッチの貼り込みや、裏表紙側から逆さまに使われた形跡、途中に空白のページも見られるため、年代には幅があります。そのなかで、3期目の現在展示中《「ガリアの雄鶏大統領と一緒のジャン・ピエール・シュヴェーヌマン」スケッチ》(より正確に記すと「ジャン=ピエール・シュヴェーヌマンとフランスの象徴・ガリアの雄鶏」スケッチ)、

並びに第4期(6月7日~6月17日)に公開予定の《「マリアンヌ大統領と一緒のジャン・ピエール・シュヴェーヌマン」スケッチ》「ジャン=ピエール・シュヴェーヌマンとフランスの象徴・女神マリアンヌ」スケッチ)は、2002年4月頃の制作と推測されます。この年、フランスでは大統領選挙が行われ、第一回投票(4月21日)の候補者の一人がシュヴェーヌマンでした。サヴィニャックの逝去が同年の10月29日だったことを鑑みると、まことに感慨深い作品と言えるでしょう。

同じ展示室内の別コーナーにおいては、「パリの街角のポスター掲出」を思わせるランダム展示を試み、壁の手前のケースは、繁華街のショー・ウィンドーに見立てました。すなわち、サヴィニャック自身が指摘した「ポスターは賑やかな市井で見るもの」という境地に少しでも近づけるべく、作品の高さや間隔に規則性を持たせず、見づらくならない程度に自由な配置としています。

また、概してショー・ウィンドーよりも大きかったフランスのポスターの華やぎと、これらから派生した小さなノヴェルティの持つ意味、その魅力を、「高い壁と小ぶりのケースの関係」で見せる工夫を図りました。なお、今日のコミュニケーション・デザインの場合、特定の商品、ブランド、企業などのグラフィックは、ロゴマーク、書体、カラー・スキーム、キャラクターその他が、厳密なルールによってトータルに管理されていますが、サヴィニャックの時代、とりわけ彼の仕事では、非常にゆるやかです。従って、ノヴェルティのデザインに、どこまでサヴィニャックが関与したのかは定かではなく、事例によっては、明らかに「après Savignac」(サヴィニャックに基づく)と記されているものもあれば、別の手で「デザイン展開された」と感じられる作品も存在するのです。


とは言え、ボールペンの「BICに関しては、サヴィニャックの原画、ポスター、そのヴァリエーション、ポスターから誕生したキャラクターには、トータル・デザインやCI(コーポレイト・アイデンティティ)の原初的なあり方が窺われます。

ノヴェルティこそ「après Savignac」であることがはっきりとしていますが、作家とクライアントによる統一的なイメージ戦略の成功を称えて、このコーナーでは、それが一目瞭然となる展示を実現しました。

そして、サヴィニャックの思想・実務・人柄――その生きた姿と創造を知っていただくために、二つの展示室をつなぐ「中央ホール」では、ドキュメンタリー映画「街路の人 サヴィニャック」(Savignac, homme de la rueを上映中。冒頭で紹介したスケッチブックと同様、彼の人生では最晩年の1986年(78歳)に封切りとなった見応えのあるフィルムで、壁に掲出したポスター、ケースに入れた作品・資料、これらに付した解説とキャプションとは違う観点で、皆さんに多くを語りかけてくれます。(監督=ダニエル・コスト=ランバール、助監督・インタヴュー=ダニエル・コスマルスキ、制作=アンナ・プロダクションズ、上映時間25分)
※展示室内で配布している出品作品リストは、こちらからダウンロードできます。

[本展グッズのご紹介]
ミュージアム・ショップから今回は、「飲食」にまつわるサヴィニャック・グッズ2点を紹介いたします。

●森永ミルクチョコレート(ポストカード付き):税込1,100円
文字通り《森永ミルクチョコレート》のポスター図案に包まれた小粒の板チョコが9枚、これにポストカードを添えたセット商品で、チョコは森永製菓謹製のホンモノの味。ちなみに同名のチョコは、1918年(大正7)に初めて発売、今日に至るロングライフ製品として知られています。

ガラス製ジョッキ:税込1,296円
《ブリュナは温まるビール》のポスター図案に基づくジョッキで、このビール(現「AMAブリュナ」)のようなエール系はもちろん、他のタイプのビール、ソフトドリンクにも打って付け。季節的にも、ぜひ手にしていただきたい商品です。(注)イメージ画像の「飲み物」「星空」は付きませんので、ご了承ください(笑)。

宇都宮美術館ミュージアム・ショップでは、サヴィニャック展の公式図録・グッズのほか、ショップ内の取り扱い商品を、
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TOPICS017:見どころ紹介+ショップ情報 その③ 17.05.2018

ボンジュール!皆さん。寒暖の差が大きいお天気が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
他の連載記事とも連動するかたちで、本展の「見どころ」を紹介する「ウェブ上の展示案内」も三回目となりました。今回は、三つの展示空間でポイント的に登場する「展示ケース」に注目してみましょう――


ケースの中には、エディトリアル・デザイン、ノヴェルティ、小型のデザイン画、スケッチブックなど、近寄って見ていただきたい作品が集められています。壁面のポスターや原画との接点を探る、両者の比較を行うと、サヴィニャックの仕事、その表現についての理解も深まります。


たとえば、《「ビール33」原画》(1961年)は、向き合う壁に並ぶ《ブリュナは温まるビール》(1950年)《チンザノ》(1951年)のポスターと見くらべることで、同じく「動物をアイキャッチャーとするアルコール飲料の広告」であっても、それぞれの商品にふさわしい図案をサヴィニャックが編み出した点に気づきます。ちなみに「ビール33」はフランス生まれ、ヴェトナム育ちのラガー(1975年のヴェトナム戦争終結後、同地では「エクスポート・ビール333」に名称変更。フランス製品は「エクスポート33」)、これに対して「ブリュナ」(現「AMAブリュナ」)はアメリカ生まれ、イタリア育ちの濃厚なベルギー・エールです。


また、この原画は、裏面にも別作のための未完の絵、もしくは描かれた紙の再利用によって部分的にカットされてしまったのかも知れない《「CIC銀行」原画》が描かれ、それを観覧できるよう、展示に工夫を図りました。生憎と本展には、この銀行(商工信用銀行)のポスター(1963年)こそ出品されていませんが、中央ホールでご覧いただけるドキュメンタリー映像「「街路の人 サヴィニャック」(1986年)で作品を確認することが可能です。

 

別の展示ケースでは、パンフレットの見開きとスケッチの並置も試みました。すなわち、前者は《雑誌『アダン』のための広告:アダンの読者はスポーツ好き》(1965年頃)、これに合致する後者が《「アダン(雑誌)」スケッチ》(1965年)です。パンフレットの他のページには、旧約聖書でおなじみの「アダム」のイメージがさまざまなポーズで現れ、スケッチの裏面を見ると、鉛筆描きの「アダム」がモダンな家のなかでくつろいでいます。なお、1925~73年に刊行の『アダン』は、フランスの隔月刊男性ファッション雑誌でした。


さらに、当館においては、サヴィニャックの晩年の仕事ぶりを窺わせる2冊のスケッチブックを、4期に分けて「めくり公開」します。すでに1期目(4月29日~5月9日)が終了し、現在は、向かって左側のスケッチブックから《トゥルーヴィル公証人のサイン案スケッチ》(より正確に記すと「トゥルーヴィル=シュル=メール、ジャン=ピエール&ヤン・メイモー公証人事務所」スケッチ)、右側に《トゥルーヴィルの切手案スケッチ》「トゥルーヴィル=シュル=メールの切手」スケッチ)を展示中(~5月23日)。

小さい方のスケッチブック(右側)には、8ページにわたって「切手」のヴァリエーションが描かれ、サヴィニャックによる「色とかたちの検討」の足跡が分かります。
※展示室内で配布している出品作品リストは、こちらからダウンロードできます。

[本展グッズのご紹介]
お気に入りのサヴィニャック作品を、図録グッズのかたちで購入できるミュージアム・ショップからは、普段づかいにうってつけの2商品を紹介いたします。

●A6型抜きシール:税込400円
《フリジェリコ:良質の冷蔵庫》を始め、サヴィニャックのポスターに頻出する「指さすヒト+爽快なブルー」による6作品を「紙シール」にした本商品は、忘れモノ・コトが多い自分用にぴったり。封筒に貼って誰かに送れば、ちゃんと見てね!というメッセージも、ユーモアを交えて伝わります。

●トートバッグ:税込1,000円
一番人気の《牛乳石鹸モンサヴォン》、そして個性的な《早く!アスプロ》を表面にあしらった本商品は、デザイン画(再制作)の味わいが厚口の木綿キャンヴァス地になじみます。生地が丈夫でマチもたっぷり、A4サイズ対応とくれば、使い勝手はバッチリ。図録を入れるのにも便利です。

宇都宮美術館ミュージアム・ショップでは、サヴィニャック展の公式図録・グッズのほか、ショップ内の取り扱い商品を、
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NEWS008:ミュージアム・ショップからのお知らせ 10.05.2018

宇都宮美術館ミュージアム・ショップでは、サヴィニャック展の公式図録・グッズのほか、ショップ内の取り扱い商品を、
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※フェイスブック
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※ツイッター
https://twitter.com/Shop_UMS
も宜しくお願い申し上げます。

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TOPICS013:見どころ紹介+ショップ情報 その② 05.05.2018

ボンジュール!皆さん。ゴールデンウィークも余すところ1日となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。当館では本日、担当学芸員によるギャラリー・トークの初回が行われ、熱心な観覧者が多数参加されました。トークは会期中の毎週土曜日午後2時から行いますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

さて、トークでも触れた本展の「見どころ」の一つに、「巨大ポスターの実物展示」が挙げられます。

その迫力を紹介する前に、まずは「ポスターのサイズ」について、おさらいしてみましょう――
現代日本の場合、ポスターの大きさは、「JIS(日本工業規格)」で規定される「B判」が主体です。基準となるのは「B0」の紙で、縦(H)・横(W)の比率は「1:√2」、同じ比率による各種B判を寸法順に列記すると、
B0:横長H103.0×W145.6cm ◎
B1:横長H72.8×W103.0cm または 縦長H103.0×W72.8cm ☆ ←B0の半分
B2:横長H51.5×W72.8cm または 縦長H72.8×W51.5cm ☆☆ ←B0の4分の1(B1の半分)
B3:横長H36.4×W51.5cm ☆☆☆ または 縦長H51.5×W36.4cm ←B0の8分の1(B1の4分の1・B2の半分)
となります。
このうち◎・☆・☆☆・☆☆☆印を付したものが、街中で見かける「日本のポスター」に他ならず、横長のB0(◎)は「最大の駅貼りサイズ」、縦長のB1(☆)・B2(☆☆)が「最も一般的なサイズ」、横長のB3(☆☆☆)は「小型の中吊りサイズ」です。
では、B0・B1・B2の3種を当館の展示室に並べると、どのようなスケール感になるでしょうか。今回の展覧会では、サヴィニャックが日本のクライアントのために制作したポスターも含まれており、

《としまえん:7つのプール》(1989年)は「B0」、《サントリービール》(1979年)が「B1」です。参考までに、本展の宣伝物は、JR宇都宮駅に掲出されているものが「B1」、送配布(及び館内)用は「B2」。いずれも、展示室の移動壁(H300cm)で見た場合、威圧感を覚えるほどの大きさではありません。これに対して、1920年代頃から巨大化が進み、サヴィニャック絶頂期の1950年代~1960年代にパリを彩ったポスターは、縦・横ともに200cmを優に超えるサイズです。

出品作のなかで最大級の《マギー・チキン・ブイヨン》(1962年)に至っては、H297.5×W398.7cmの変形8枚貼り、つまり1枚仕立てのポスターではなく、分割して刷った数枚の紙を、建造物の壁に貼り合わせることで、一つのイメージが完成される仕組み。個々の紙も、わが国の「B0」以上のサイズを誇り、全体としては、ほとんど「壁画」にも等しいスケール感でした。従って、イメージだけに注目すると、「可憐な子羊」が主役の《トレカ:ウールとスプリングのマットレス》(1952年)も、実物を眼にすると、「怪獣の出現」を思わせる、としても過言ではありません。
なぜ、これほど大きなポスターが制作・掲出されたかについては、新たなトピックとして、本サイトで連載記事を綴る予定ですが、一度はご来館いただき、単に「かわいい」だけではないサヴィニャック作品の「大きさ」も味わっていただければ幸いです。
※展示室内で配布している出品作品リストは、こちらからダウンロードできます。

[本展グッズのご紹介]
展覧会の開幕と同時に、多くのお客様にお立ち寄りいただいているミュージアム・ショップでは、「使って良し・飾っても良し・プレゼントにも最適」のグッズが目白押しです。
●A6判ノート:税込500円
人気の高い《牛乳石鹸モンサヴォン》、そして《ドップ:清潔な子どもの日》を表紙にあしらった本商品は、持ち歩きに便利な文庫本サイズ。ページをめくると、サヴィニャックも原画づくりで愛用した「グリッド」が引かれており、スケッチはもちろんのこと、日記、連絡帳、取材ノートなど、幅広い使い方ができます。

●型抜きメモ:税込500円
《毛糸の15日間》の「羊と毛糸玉」、《牛乳石鹸モンサヴォン》の「牛と石鹸」をかたどった本商品は、一枚ずつ切り離せ、メモとしてのみならず、一筆箋、プライスやメニューのカード用紙など、やはり使い方はさまざまです。名札やタグにしても良し、何枚も並べて窓辺を飾るも良し。
これ以外にも、本展グッズのラインアップは豊富ですので、少しずつご紹介して参ります。
※商品に関するお問い合わせは、ショップ直通TEL.028-666-8585までお願い申し上げます。

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TOPICS011:見どころ紹介+ショップ情報 その① 29.04.2018

宇都宮美術館よりボンジュール! ゴールデンウィークの到来とともに、当館での「サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法」展が開幕しました。


お天気にも恵まれ、美術館エントランスに掲出された《牛乳石鹸モンサヴォン》(1948/1950年)によるサインが木漏れ日と大谷石壁に美しく映えます。


当館における本展は、やはりモンサヴォンの「牛」のバナーが吊り下がる中央ホールから始まり、二つの展示室(順路は向かって「右→左」)に、200点を超えるポスターや原画、各種印刷物、写真、参考出品作品(貴重なスケッチ、愛用の画材など)をゆったりと、かつ変化を付けて配置しました。


見どころについては、本サイトを通じて少しずつ披露していきますが、まずは《牛乳石鹸モンサヴォン》のコーナーをご覧ください。今回は、「サヴィニャックが活躍した頃のパリの街の様子」を伝える写真が出品されており、これらを眺めると、「ヨーロッパ特有のポスターの掲出方法」を窺い知ることができます。一言で記せば、建造物の壁にダイナミックに貼る――展示室では、その部分な再現も試みています。


あわせて、小さな作品、裏面にも注目したい印刷物、立体などが際立つよう、そして壁面に展示した作品群と関連付けて鑑賞できるよう工夫を図りました。
※展示室内で配布している出品作品リストは、こちらからもダウンロードできます。

ミュージアム・ショップでは、開幕に先立つ内覧会の昨日から、本展の公式図録(1冊=税込2,300円)ほか、豊富な展覧会グッズが店頭に並びましたので、ご来館の際には、ぜひお立ち寄りいただければ幸いです。
※商品に関するお問い合わせは、ショップ直通TEL.028-666-8585までお願い申し上げます。

[関連ニュース]
デザインや地域文化、アウトリーチに焦点を当てた活動も展開している当館のプロジェクトから、このたび「宮の注染を拓く 手拭」(5種)というオリジナル商品が誕生しました。
こちらは、「地域産業とデザイン」をテーマに、江戸中期にさかのぼる「宇都宮の染めの歴史」と、これを育んだ「地域の風土」を調査研究し、明治末期から広まった「注染」の技法に焦点を当て、地域の人々とともに、この技法にふさわしい「宮モダンのパターン・デザイン」を拓いた平成27年度の館外プロジェクトの成果です。プロジェクトにおいては、公募で選ばれた5つの原案(受賞作)が、「人々の共創」と「デザインの力」によって、いま・これからの地域内外に人々に愛される、宇都宮らしい普遍的な「宮モダンの注染反物」として完成され、その商品化こそが「宮の注染を拓く 手拭」となります。
当館ショップ、並びに東武宇都宮百貨店 5階和食器売場5月10日より販売)でお取り扱いしておりますので、宜しくお願い申し上げます。
※商品とプロジェクトについての詳細は、こちらをご覧ください。

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